7月23日(ペトリコールと精算機)

雨が降った時に地面から上がってくる匂いを "ペトリコール" と言う。

小学校時代、初夏の放課後、体操着袋と水筒を抱えて階段を駆け下りると、まだ15時過ぎなのに空は暗く、蒸した梅雨の始まりの空気が昇降口に立ち込めていた。嗚呼今日からずっと雨なのだと、陰鬱な気持ちで外履きに履き替えた。

生まれて初めてのペトリコールの記憶である。

 

 

殆どのスーパーは支払いが自動精算機になってしまった。

確かに、お金の受け渡しが1番時間の無駄な気がするし、そこを自動化するのはとても良いと思うけれど、お店ごとに機械の仕様が違うのはどうにかならないのだろうか。

お札を入れる場所・向き、お釣りが出る場所、レシートが出る場所、それぞれの配置が機械ごとにバラバラ過ぎて、我々若者ですら一瞬戸惑ってしまう。

お釣りを1番下から受け取った後に1番上からレシートが出てきた時なんて、開発者を呼び出して理由を尋ねたくなる。何故、国内共通である "自動販売機" と同じ配置にしないのか。自動販売機と同様に、右端に小銭口、その左隣にお札(勿論、横向きで短い辺を差し込む仕様)、その下にお釣りの受け皿とレシート出口にすれば、日本人は誰でも自然に使えるはずである。

私が老人になって、精算機を前にしてあたふたする前に、変わって欲しい。

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